保定期間とは?
矯正治療が終わっても歯並びを維持するために大切な期間があります。
歯の後戻りしやすいこの時期にしっかりと保定装置をつけることでキレイな歯並びを定着させることができます。
そこで今回は矯正治療に重要な『保定期間』についてお話します。
【矯正治療後の保定期間とは?】
保定期間とは、矯正治療で歯並びが整った後にしっかりとその歯並びに定着させる期間です。
矯正治療が終了後には、すぐに歯の歯周組織が安定しないので歯が動きやすくなります。
矯正治療が終わったばかりなのに…と思われるかもしれませんが、歯の動きやすいこの時期に保定をすることで整った歯をキープすることができる大切な期間です。
そして決められた時間、保定装置をつけていれば、ほとんど後戻りがありません。
【保定期間中の通院について】
保定期間中の通院頻度は患者様によって異なることがありますが、最初は1カ月程度で歯並びの動きがないか、きちんと保定装置を使えているかチェックします。
そのままで問題ないようでしたら、数カ月後~半年程度に期間をのばしていきます。
また、歯のクリーニングや気になる点があった場合にはご連絡ください。
【保定装置を外すまで】
保定装置は歯並びが動いていないことを確認しながら少しずつ装着時間を減らしていきます。
昼間の時間から歯並びの動きがないようだったら夜間だけで過ごしていただきます。
【保定装置の種類とは?】
・床タイプ
プラスチックの樹脂に針金が着いていて取り外しができるタイプの保定装置です。
取り外しができるので、歯磨きや食事は普段通り行うことができます。
お口の中もキレイにできるので保定期間中もすっきりです。
慣れるまで少し時間がかかることがありますが、矯正装置より強い力がかかることはないので違和感が少ないです。
・固定式リテーナー(フィックスタイプ)
フィックスタイプと呼ばれる固定式の保定は細い針金を歯の裏側につけます。
裏側に固定するので、見た目にはわかりにくく、周囲の人に気づかれることが少ないです。
ただ、固定式なので、取り外しができず歯磨きがしにくいデメリットがあります。
毎日のケアで細かくしっかり磨いて定期的なクリーニングも受けましょう。
・マウスピースタイプ
透明の薄いマウスピースなので見た目はほとんどわかりません。
薄いマウスピースなので強度はそれほどないのでかまないようにしましょう。
このマウスピースのタイプも取り外しができるので食事や歯磨きが今まで通り行うことができます。
【保定装置のトラブルと対処法】
・つけない期間があった
まずは、保定装置をつけてみることからスタートします。
少しきつさがあっても、保定装置が入るのであれば装置を装着することで歯並びが落ち着いてきます。
少し歯が動いてしまった場合でも保定装置でリカバリーできるので、きちんと装着しましょう。
ただ、保定装置が浮いている、痛みが出るなどの症状があった場合には後戻りの可能性があります。
保定装置をつけない期間が長いと歯並びに影響が出やすいです。
状況によってはやり直しが必要なケースもあるので早めに受診して確認しましょう。
【保定装置がこわれた】
保定装置は精密に作られているので、プラスチック部分がひび割れたりワイヤーのゆがみなどで歯並びに影響があることがあります。
小さな破損であればすぐに調整できることが多いのですが、大きく壊れてしまうと作りなおしになることもあります。
できるだけ早めに受診してなおしましょう。
保定期間は矯正治療で歯並びがキレイになったあとに行う大切な期間です。
この期間に保定装置をつけることで整った歯並びが定着するか決まってきます。
保定期間も含めて矯正治療なので、保定期間にしっかり装着して整った歯並びを維持しましょう。