乳歯の歯並びはキレイな方がいいのか?
乳歯の時にとてもキレイな歯並びだったのにいつの間にか歯並びが悪くなってしまった…。という苦いも思いをした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
乳歯と永久歯には歯の大きさに違いがあり、乳歯の時に歯並びがそろっている方が良いわけではありません。
どのような乳歯の歯並びだと永久歯が整って生えてくるのでしょうか。
そこで今回は乳歯の歯並びはキレイな方が良いかについて詳しくご紹介します。
【乳歯のキレイな歯並びは要注意】
歯並びはキレイで整っていた方が良いですが、乳歯の場合は少し事情が異なります。
「乳歯の時はでとてもキレイに揃っていたのに、永久歯はガタガタになってしまった」ということがしばしば起こります。
乳歯の時点で隙間なくキレイに詰まって並んでいると、永久歯との生え変わりの時に、永久歯は乳歯に比べてひとまわり大きいのでスペースが足らなくなり、ガタガタになってしまうのです。
乳歯の段階では、少し隙間があるすきっ歯の方が、永久歯が生えてきた時にちょうど良い歯列になることが多いのです。
このように私ども歯科医師、歯科衛生士は今の乳歯列を診て「将来の歯並びはどうなるだろうか」を見ているのです。
永久歯が生えてきた時に歯が並ぶように、あごの成長を促すことも大切です。
『しっかりとかむ』ことはあごの成長を促してくれるのでかみ応えのあるごぼうやレンコン、昆布やにんじんなどの食材を取り入れていきましょう。
また食事の時の姿勢もきちんとすることで、おなかに力が入りしっかりとかみやすくなります。
また足をしっかりつけて食事をすることもしっかりかむためには必要です。
足をぶらぶらした状態で食べると安定感がなくかむ時に力が入りにくいためです。
しっかりとかむために子供用の高さを変えられる椅子や踏み台を使って高さを調整してあげましょう。
【歯並びを左右するくせ】
歯並びは毎日の生活習慣でも悪くなることがあります。
歯並びが悪くなるくせは
・頬つえをつく
・いつも横向きに寝る
・口呼吸をしていつも口が開いている
・前歯で舌を押す
・指しゃぶりや爪かみ
などがあります。
くせは習慣になっているものも多く、1度言っただけではすぐに改善しないことも多いので、『歯並びが悪くなってしまう』ことを伝えて、画像などでどのような歯並びになる可能性があるのか見せるとイメージがつきやすいでしょう。
また、様子をみて何度か声掛けも行いましょう。
あまり言いすぎるのも逆効果なので、ほかに集中できる遊びを探して意識を違うところに向けてあげると良いですね。
またどんな時にくせが出ているか、パターンをつかむと違うことに意識を向けてあげることができやすいのでチェックしてみてくださいね。
少しずつくせが改善できるように歯科医院と連携してくせを治しましょう。
くせが治ることで永久歯がガタガタになるのを予防できます。
【定期健診を受けよう】
定期健診では虫歯を見つけるだけでなく、今後歯並びが悪くなりそうな時に見つけて早めに対処ができる場合や汚れが着いているところを確認してクリーニングもできます。
自分ではなかなか気づきにくい部分や磨き残しになっている部分も歯科医院で確認しましょう。
小さなころから歯医者に定期的に通うことで慣れて、痛みのない検診は恐怖心をやわらげることもできます。
また、虫歯に対して強い歯を作るためにフッ素塗布も行うこともできます。
お子さんのお口の中は成長とともに変化していくので、問題がない様に見えても歯科医院でチェックすることで永久歯に悪影響を与えないようにケアしていきましょう。
乳歯の時の歯並びは少しすき間が開いているくらいの方がキレイに並びやすいです。
乳歯の頃から歯並びをチェックして歯並びが悪くなるくせがあった場合には早めに改善して永久歯に影響が出ないようにしていきましょう。